社会貢献活動を通して自己を形成する
本演習は【1】「バナナ募金」活動 【2】「SPIRIT」活動の2コースに分かれている
【1】では、NPO法人APLAと共同で福島県の幼稚園に無農薬バナナを届ける「バナナ募金」を実施する。APLAはフィリピン・ネグロス島のバナナ生産者の支援活動を行っている国際協力団体である。しかしAPLAは東日本大震災をきっかけに福島県の子どもたちに無農薬のバランゴンバナナを送る「バナナ募金」活動を始めた。すでに活動を開始して2年が経過しているが、相手先からの継続の要望があるにも関わらず募金額が減り、活動の継続が困難になりつつある。
放射能の問題は特に小さな子どもに悪影響を及ぼすため、今日でも子どもの自由が制限された状況にある。そこで社会貢献分野ではAPLAと共同で子どもたちに害のない食品を食べてもらおうと、バナナを贈る活動に参加する。今年度はバランゴンバナナを購入し届けるための資金を受講生の創意工夫によって集め、実際に福島県内の幼稚園に届ける活動を行う。
とはいえ、バナナを届けることが活動の目的ではない。この活動を通して現地の子どもたちや幼稚園の先生、子どもたちの両親との交流によって解決すべき新たな問題を発見し、目標を設定した上で次の活動に取り組んでいく主体的な行動ができるようにすることが目的である。 特に春学期にはファンドレイジング(資金集め)のイベントを開催し、APLAのスタッフとともに福島の幼稚園を訪問する計画を立てる。一方で訪問先でのワークショップ開催などさまざまな取り組みの準備も進める。その後、夏季休暇中にAPLAの提携先である福島県の幼稚園や保育園を数日訪問する。
【2】「SPIRIT」は「外国にルーツを持つ子どもたちの学習支援活動」の英語略称で、2008年からスタートしている。主な活動は毎週木曜18:30~20:30に大学の教室を借りて、小・中の子どもたちに日本語や英語・数学などを教えること。一般の学習塾と異なり勉強だけでなく、学生との語り合いやゲームなどを通じてアッとホームの雰囲気の中で子どもたちに日本の若者や社会に接してもらうのも目的の一つである。 この活動は他学部の学生も参加し、学外のNPO団体とも連携している。活動は基本に学内で行うが、調査や出張指導などに出かけることもある。
※上記2コースのうち、原則としてどちらか一つに参加することとなる。
以下は、「バナナ募金」活動の関係図である。学生は「BMS」という団体名で活動する。
2014年度のスケジュール
木曜4時限の授業時間には、おもにバナナ募金(BMS)の活動を行う。
春学期
授業内容 | ||
---|---|---|
1 | 3年生の自己紹介、活動内容の紹介 | |
2 | 新メンバーの自己紹介 | |
(アースデイ) | ||
3 | アースデイ報告、ファンドレイジングについて | |
4 | ファンドレイジングのアイディア出し | |
(GW) | ||
5 | 活動の宣伝案を出す、部署分け | |
6 | チャリティイベントのアイディアの具体化 | |
7 | 団体名決定、SNSのアカウント開設、チャリティイベント準備(企画書作成開始) | |
8 | チャリティイベント準備(企画書完成、参加団体確定、フライヤー草案) | |
9 | チャリティイベント準備(場所と日時の確定、機材の準備) | |
10 | チャリティイベント、料理教室準備(タイムテーブル確定、当日の裏方の動き確認、活動紹介PPT確認) | |
11 | チャリティイベント、料理教室準備(イベントフライヤー確認など) | |
12 | Study For Two石橋さん講演とワークショップ | |
(アースデイマーケット) | ||
13 | チャリティイベント最終打ち合わせ | |
(チャリティイベント) | ||
14 | チャリティイベント振り返り | |
15 | 料理教室の準備 | |
8/5、8/6 | 福島訪問日程確定とワークショップ内容検討、福島事情の勉強会、APLAさん訪問 | |
(8/7 バナナ料理教室) | ||
(9月 福島訪問) |
秋学期
授業内容 | |
---|---|
1 | 福島訪問振り返り、秋学期目標確認 |
2 | 白山祭、ファンドレイズイベント準備 |
3 | 白山祭、ファンドレイズイベント準備td> |
4 | 白山祭、ファンドレイズイベント準備 |
5 | 白山祭、ファンドレイズイベント準備 |
6 | 白山祭、ファンドレイズイベント準備 |
(白山祭) | |
7 | 白山祭振り返り、ファンドレイズイベント準備 |
(ファンドレイズイベント) | |
8 | ファンドレイズイベント振り返り |
9 | 福島訪問準備 |
(福島訪問) | |
10 | 福島訪問振り返り |
11 | シンポジウム準備 |
(体験演習シンポジウム開催) | |
12 | シンポジウム振り返り |
13 | 報告書の役割分担 |
14 | 報告書の草稿持ち寄り・修正 |
15 | 報告書完成 |